洗濯日和

先日ベッドを買って、それまでは布団だったので敷きパットとカバーを買った。
そろそろ洗おうと長いこと思ってたのをようやく試みた。
いざそれらを洗濯ネットに入れて突っ込んでみると、結構な容量になった。
次にコースを迷う、おそらく普通のコースでは無いはず。いろいろあったが程よく近いもので気が利いていそうな毛布コースにした。
出勤前に洗って、天気も良かったので帰って来る頃には乾いているだろうと踏んで2時間程前から準備を始める。
ただ俺はあらゆるものに対して信用というものをしていない。
洗濯機も例外ではなく、信用していない。
どこに不信があるのかというと、そもそもの機能である洗うという作業。よくあるのがジーパンなど水とあまり相性のよくなさ気な生地をそのまま通常のコースで洗うと、終了のブザーが鳴り取り出した時にジーパンの折れて内側になっていた部分が水に濡れていなかったりする。
洗剤が浸透できてなくその部分だけ洗えていない。これは簡単な話通常コースを選択した俺自身が悪い。でもジーパンは通常でしょう…。

それ以来ちょっとでも浸水性が怪しいものを投入してしまった際は水が一通り溜まったら一時停止してセルフ浸水タイムを確保することにしている。
ここで話は戻るが、敷きパットである。
浸水性に関しては上で眠る者から出る汗を吸うことが取り柄の敷きパットは問題無い。しかしなんといってもデカい。そのため何度か折られている。これは中央付近まで浸水するまでなかなかかかるぞ。と推測する。
そこで俺は普段は20、30分程度のセルフ浸水タイムを用心に用心を重ね普段の倍は用意した。しかしまだ信用ならんので途中手で揉んだりもしたし底に押し付けてブクブク、などもした。そして毛布コースの開始ボタンを押す。
ヴゥーーーーー…。







ヴゥーーーーー…。






ヴゥーーーーー…。

明らかにいつもと様子が違う。テンポがおかしい。遅すぎる。圧倒的に遅すぎる。
これが毛布コースか…。と思った。いや悟った。毛布はデリケートだから、あとデカいから丁寧に丁寧にやらないと綺麗に洗えないのだ。
この時点で出勤まで残り1時間を切っている。これいつ終わるんだ…。
ヴゥーーーーー…。





ヴゥーーーーー…。
20分ほど経っただろうか、排水を始める音がした。その後回転を始め脱水。よしこれなら間に合う!

しかし、あろうことかもう一度水を入れ始めた。
かつて洗濯をしてこれほど絶望的な体験をしたことがあっただろうか。俺はいつ終了のブザーが鳴っても対応出来るように自らの支度をソッコーで済ませ、洗濯機の前で待ち構えた。
時計と洗濯機を交互に見て、そろそろ行かないと間に合わなくなりそうな時間になった時それは鳴った。
取り出す。広げる。真ん中、濡れてる!
急いで外に干し急いで家を出るのだった。

毛布コースは非常に丁寧であると学んだ。