初心

ブログを始める。
理由はいくつかある。俺には忘れっぽいところがある。とはいえ記憶力に自信が無いわけではない。ひどく限定された範囲に限るのかもしれないがそれが自分にとって有益であったり興味の対象となる事柄に対しては非常に鋭くシナプスやらニューロンが働く。(たいして意味は知らない)
一度だけでも食べに行ったことのある店の名前、一度地図を見ながら通った道、相手が話したこともすぐ忘れてしまうようなほんのちょっとした小話。自分の中で何かを感じたものは勝手に許可も取らずに頭に住みだす。不法侵入とか言って裁ければいいが頭の中に法律など存在しない。「よくそんなこと覚えてるよね。」自分でもそう思う。だが何かがそうさせることがよくよくある。
そんなことはどうでもよくて(実際どうでもいいことばかりで)、忘れっぽいというのは間違いなく、これは俺の性格の問題なのかなんなのかわからないが、記憶したことに中身が無い。
一時の感情だけは覚えていてその原因となる事柄は覚えていない。
出来事があった概要だけは覚えていてその内容は覚えていない。
なんというかその時の自分の中の出来事が再生されない。過去を思い出すにあたって自分を上から見てるような感覚になったりする。
何も考えていないからそうなるのかなとか思うがそんな筈はない。勝手に忘れてる気がする。勝手に自分の考えたこと思ったことをどうでもいい取るに足らないものと判断し排除してるような気がする。これは都合のいいイメージである。
そのためブログを始めてみる。
俺が記憶を消す前に残してしまえばいい。
他の人たちもそうやっているんだろうと勝手に思っているので、自分もやる。
俺は学校の授業以外では勉強なんてものはしなかった。みんなもそういうもんなんだと思っていた。テスト前になると「だめだ今回全然勉強してない。絶対赤点とるわ。」とかいうセリフを聞いてもないのに聞かされたし、そいつは赤点を取ると思って過ごしてた。けれども大概そういうやつは家で勉強もしてるし平均点より高い点を取ってたりする。もちろん俺より高い点数だしそれに気づいた頃には先生から高い評価を貰って進路を決めていた。
学生とはそういうもので、奴らは平気で嘘をつく。自分が失敗した時に傷がずっと浅くなるように、あらかじめ逃げ道を作っておく。自分のために、自分を守るための嘘だ。
純粋過ぎた俺は小さい頃から嘘がつけなくて、そういうことが理解出来なかった。自分のために生きれてなかった非常に損な学生生活を送ってしまっていた。フェアじゃない。だからブログを始める。こっそり書きためてる皆さんと同じ土俵に立つ。負けない。